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「FIM」の世界一わかりやすいフローチャート その4 【セルフケア(清拭・トイレ動作)】編

「FIM」の世界一わかりやすいフローチャート その4 【セルフケア(清拭・トイレ動作)】編

世界一わかりやすいFIMフローチャートの第4弾はセルフケアの「清拭・トイレ」の項目についてです。

FIM小噺:FIMを誰が評価するのか

FIMを誰が評価するのか、という点についてですが、多くの施設が漫然と「移動・移乗項目」はPT、「セルフケア項目」はOT、「認知項目」はSTなどとしている所が多いでしょう。

しかし私が以前勤務していた回復期の病棟では、セルフケアの項目で特に「清拭」や「入浴動作」は介護福祉士が評定していたり、「排泄」や「食事」に関しても看護師や介護福祉士の情報を頂きながらセラピストが評定をしているような感じでした。

つまるところ、患者さんに関わるスタッフ全てが医師を含めて評価できることが理想だと思います。

カンファレンスなども利用して各職種の視点からそれぞれFIMを意識しながら、ADLを日々の生活の情報からも評価し、数値だけではない本当の意味での患者さんの改善度合いを測れるように施設の体制を整えることが大切だと感じます。

 

フローチャート その4 【セルフケア(清拭・トイレ動作)】

【清拭】

「清拭」とはFIMでは入浴時における洗体動作のことを指します。

「洗う」「すすぐ」「乾かす・拭く」の動作の内、特に「洗う」ことにフォーカスされているというのが特徴です。

得点的には「洗う」動作に重点を置いて考えますが、実際に評価する場合には、「すすぐ」「乾かす・拭く」動作に関しても確認しておきましょう。

身体の内、「頭」と「背部」以外の10カ所を、何か所介助にて行っているかを確認します。「頭」と「背部」に関しては、介助であっても得点に影響はありません。

また、足先など普段から洗う習慣が無く、介助者の負担が増えないのであれば、洗えない場所があっても原点はしないことになっています。

 

【トイレ動作】

トイレに入って行う、もしくはベッド上にて行う一連のトイレ関連ADL動作の内、主に衣服を管理する部分と、陰部を清拭する部分の動作について評価します。

ベッド上で差し込み尿便器などで自身で行っている場合も対象です。その場合の差し込み尿便器の使用などは以後の「排泄コントロール」の項における補助具の使用にあたります。

4点以下の得点の付け方については、例えばトイレにて排泄する際、手すりを使用して立ちながら、服の着脱は介助、陰部の清拭は自身で行っている場合、

介助量に関しては服を下ろす動作は100%、清拭は0%、服を上げる動作は100%なので、(100%+0%+100%)÷3=67%となり、「2点」となります。

もう1例提示します。

トイレの際、服を下ろすことはできるが、清拭は全介助、服を上げる動作では麻痺側の臀部の衣服が上げきれないため少し介助を要するような脳卒中片麻痺の患者さんなどでは、介助量としては(0%+100%+25%)÷3=41%となり、「3点」となります。

図の右下にあるカラフルな介助量の得点表は、パッと見で点数の目安になるので、特に覚えておくといいかもしれません。

 

参考資料

「FIM講習会資料」慶応義塾大学医学部リハビリテーション医学教室

☆講習会情報は以下のリンクからご覧ください。

FIM 機能的自立度評価法 | 慶應義塾大学医学部 リハビリテーション医学教室

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