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【田植え】 稲のようにたくましく生きる

【田植え】 稲のようにたくましく生きる

ザ・田舎の風景。

私の地域では5月も中旬を過ぎると、そこらじゅうの田んぼで田植えが始まります。

田舎では風物詩ですが、都会に住んでいると、畑はあっても田んぼを見る機会は少ないかと思います。

 

米の呼び方。稲って?もみって?玄米って?ぬかって?

米は食卓に並ぶまでに段階的に名前が変わっていきます。

まず「苗」は稲の赤ちゃんの状態、これが育つと「稲」となります。

稲が大きくなって「稲刈り」をした後、米の粒を茎から取り外します。

この時、米の粒の外周には硬い殻で覆われており、この殻が付いた状態を「籾(もみ)」と言い、籾を取り除くと「玄米」になります。

そして「玄米」から「糠(ぬか)」を取り除いた状態が「精米」と呼ばれます。

 

年間スケジュール

田んぼ作業の1年のスケジュールとしては、

  • 4月に「田起こし:田んぼの土を耕して肥料を撒く土づくり」
  • 4月下旬に「種まき」
  • 5月に入って「代かき:田んぼに水を入れて耕し、水を含んだ土壌を作る」
  • 5月下旬に「田植え:苗を植える」
  • 9月まで「水の管理」
  • 9月下旬~10月に「稲刈り:育った稲を茎から刈り取る」&「はぜ掛け:刈った稲を木の棒などで作った干し台に掛けて天日干しにする(この作業をすることで「籾」の水分濃度が低下して米の変性が起きにくくなり、米の品質や味が良くなると言われています)」
  • 10月下旬~11月はじめに「脱穀(稲こき):籾を茎から外す」
  • 最期に「籾すり:籾殻を取り除く」&「精米:玄米からも糠を取り除く」

 

田んぼ開幕

そして今日はこの中で1年の始まりともいえる「田植え」でした。

下の写真にあるように「苗箱」といういくつも穴が開いた板があります。

このいくつもの穴に、前もって種を埋め、苗になるまで育てられており、

ここから苗株を取り外して田んぼに植えていきます。

いわば野菜を育てる際に最初はポットで育て、その後に畑に植えかえていくというのと同じ作業です。

といっても今は田植え機という名の機械があるので、1反(たん)程度の広さであればほとんど労力を消費せずに半日かからずに終わってしまいます。

田植え機は1970年以降に普及し始め、それまでは手で植える、いわゆる「手植え」がほとんどだったようで、その当時の苦労は計り知れないものがあったと想像できます。

田んぼの四隅の機械が入れない部分や、田植え機で植えた後に地面から抜けてしまっている「浮き苗」、さらに倒れてしまっている苗を、今度は手で修正しながら植え直ししていきます。

カエルやアメンボなどの生物も住み処を求めて集ってきました。

ここから秋の稲刈りまで水辺の生物にとっては、田んぼはさながらディズニーランドのようでもあり、さらに生命を燃やすミクロの共同体あるいは弱肉強食の舞台となっていきます。

苗は3~5本くらいのまとまりである「1株」単位で植えていきます。

この1株は稲刈りの時期になるまでに約25本の稲穂に分岐すると言われています。

1本の稲穂からは籾が70粒収穫できるので、1株でおよそ1500~1700粒の米が取れるということです。

また1本の苗で考えると、将来的に350~400粒の米を実らせるということになります。

ちなみにご飯茶碗1杯分に必要な米の粒の数は約3200粒とのことなので、たった2株でご飯1杯を賄うことができます。1株の重要性が分かりますね。

6月には台風による暴風雨に晒されたり、7~9月は夏のとんでもない暑さの中で日よけもない田んぼの炎天下を耐え凌いだりと、これからアメニモマケズで散々な稲ちゃん達ですが、がんばって秋にはたわわに実をつけます。

そんな姿を見習って、この身も実りの多い1年になれば。

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